組織のAI活用をAIポータルと伴走支援で加速

PDFを無料で編集する方法。ページの削除・並べ替えを外部サイトに上げずに行う手順

PDFを無料で編集する方法。ページの削除・並べ替えを外部サイトに上げずに行う手順

執筆:寺田昇平

AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事

仕組みとコンサルティング伴走支援の両面で、組織のAI活用の加速を支援。

PDFを無料で編集するなら、不要なページの削除と並べ替えは、Macの標準アプリ「プレビュー」でできます。
Windowsは、アドビのWebの無料ツールで、ページを選んでゴミ箱のアイコンを押せば削除できます。

社内の資料を外のサイトに上げたくないときは、ブラウザの中だけで処理するPDFツールキットを使います。
手段がないと、依頼して待つか、外部のサイトに上げるかのどちらかになります。

「PDFを分けたい」ときに手段がないと、情シスに依頼して導入の申請に数日から数週間かかるか、外部の無料サービスを使って社内の資料が外に出るかのどちらかになることを示した図。外部の無料サービスが最も危険

MacのプレビューでPDFのページを削除・並べ替える手順

Macなら、追加のソフトを入れなくても、プレビューでページの削除も並べ替えもできます。
Appleのプレビュー ユーザガイドにある手順は次のとおりです。

1. 編集したいPDFを、プレビューで開く
2. 「表示」メニューから「サムネール」を選び、サイドバーにページの一覧を出す
3. 削除したいページのサムネールを選ぶ
4. Deleteキーを押す

「編集」メニューの「削除」からでも同じように消せます。
ページを削除すると、そのページに付けた注釈も消えるので、注意が必要です。

並べ替えは、サイドバーでサムネールを動かしたい位置までドラッグします。
元のPDFを残したいときは、編集する前に「ファイル」→「複製」でコピーを作っておきます。

WindowsでPDFを無料で編集する手順。ページの削除と並べ替え

Windowsでは、EdgeなどブラウザーのPDFリーダーを使っても、PDFの内容は編集できません。
Microsoftの説明では、PDFの表示と印刷はできるものの、編集するにはデスクトップ版のWordで開いて変換する必要があります。

そのため、ページの削除だけなら、アドビのページ削除のWebツールがいちばん手軽です。
Macでも同じ手順で使えます。

1. アドビのページ削除ツールを、ブラウザで開き、PDFをアップロードする
2. ログインする
3. 削除したいページのサムネイルを選ぶ(複数選べる)
4. ゴミ箱のアイコンを押す
5. 整理したPDFをダウンロードする

アドビの説明では、ファイル数・サイズ・利用回数の上限は書かれていません。
ログインして保存しない限り、アップロードしたファイルはすぐに削除されると説明されています。

ページの並べ替えは、アドビの並べ替えのWebツールで、ページを動かしたい位置に移して「保存」を押します。
保存にはログインが必要で、対象は最大1,500ページ、100MB未満のPDFです。
また、無料アカウントでログインすれば、ページの削除・追加・回転も使えます。

社内の資料を外に上げずにページを削除するPDFツールキット

アドビのツールは、PDFがアドビのサーバーに送られて処理されます。
顧客名の入った提案書や未公表の数字を含む資料は、外部のサービスに送った時点で社内の決まりに反することがあるため、ブラウザの中だけで処理する道具が向いています。

PDFツールキットは、AI Portalizeの業務アプリのひとつで、PDFの結合、ページの削除、抽出と分割、画像からのPDF作成を1つの画面で行えます。
画面には「データはブラウザ内で処理され、外部には一切送信されません」と表示されています。

ページを削除する手順は次のとおりです。

1. PDFツールキットを開き、「ページ削除」のタブを選ぶ
2. 点線の枠にPDFをドラッグするか、クリックして選ぶ
3. サムネイルの一覧から、削除したいページをクリックして選ぶ
4. 「選択したページを削除して保存」を押す
5. 「ダウンロード」を押して、できあがったPDFを保存する

残したいページが少ないときは、「抽出/分割」のタブで、ページ範囲を「1-3,5,8-10」のように指定します。
そのページだけの新しいPDFを作れるので、削除するページを1つずつ選ぶより早く済みます。

「PDFを分けたい」で情シスに依頼が飛ぶ

「このPDF、1ページだけ消せますか?」という依頼が、情シスに飛ぶことがあります。
「そのソフトは入っていません」と返ってきて、導入の申請から始まります。
結果として、1分で終わる作業に数日かかります。

PDFの操作には専用のソフトが必要な場合があり、多くの端末には入っていません。
導入には費用の承認と情シスの確認という申請が要るので、数日から数週間かかります。

社内の資料を外部のサービスに送ることになるので、そこで出てくる外部の無料サービスを使う判断が、最も危険な経路になります。
ブラウザで検索すれば、PDFの変換や編集のサービスはいくらでも見つかります。
しかも本人は「ページを消すだけだから」という認識で、問題だと思っていません。

把握されていない利用を可視化する話はシャドーAI(野良AI)とは。禁止せずに見える化と正規の道で減らす対策にまとめています。
対処は、現場で完結する手段を用意することです。

PDFでよく発生する4つの作業

対象を整理すると、頻度が高い作業は4つです。
結合、分割、ページの削除、画像への変換で、結合と分割は頻度がとくに高い作業です。

ページの削除は、不要なページを取ることと、順序を入れ替えることをあわせた作業です。
画像への変換は、各ページを画像にして資料に貼るときや、確認用に共有するときに使います。
各ページを画像にする手順は、PDFを画像(JPG・PNG)に変換する方法。全ページをまとめて変換する手順と、GeminiのCanvas機能で変換アプリを作るやり方にまとめています。

手段さえあれば、4つとも1分で終わる作業になります。
時間がかかっているのは作業そのものではなく、手段がないことのほうです。

PDFでよく発生する4つの作業。結合と分割は頻度が最も高く、ページの削除、画像への変換は用途が広い。時間がかかっているのは作業そのものではなく手段がないこと

現場で完結させる意味と、扱う情報による使い分け

現場で完結させる理由は3つあります。
情報が外に出ないこと、待ち時間がゼロになること、情シスの負荷が下がることです。

なかでも本質は情報が外に出ないことで、社内の資料を外部に送るリスクがそこで消えます。
禁止されているが他に方法がない、という状態では、外部のサービスの利用を禁止しても代替がないと使われます。
だから、禁止する前に代替を用意します。

PDF作業を現場で完結させる理由の3つ。本質は情報が外に出ないことで、社内の資料を外部に送るリスクが消える。ほかに、待ち時間がゼロになること、情シスの負荷が下がることがある

読み込んだファイルが外に出ない、ブラウザ内で完結する構成にしておきます。
扱う情報のほうも、3つに区分します。

次のような区分です。

  • 外部のサービスを使ってよいもの

  • 社内で完結させるもの

  • 扱いに注意が必要なもの

外部のサービスを使ってよいものは、公開されている資料や、外に出しても問題ない社外向けの完成した資料です。
社内で完結させるものは、社内の資料、顧客の情報を含むもの、未公表の内容です。
扱いに注意が必要なものは、契約書、人事の情報、個人情報で、操作する人の範囲も限定します。

実際には社内で完結させるものの割合が圧倒的に高いので、ここに対応する手段を用意するのが最優先になります。
毎回使い分けを考える手間より常に社内の手段を使うほうが楽なため、外部のサービスを使ってよいものでも社内の手段を使って構いません。
PDFそのものの種類と棚卸しの話はPDFのOCRとテキスト抽出。Googleドライブで画像のPDFを文字にする方法と文書の棚卸しで扱っています。

扱う情報を、外部のサービスを使ってよいもの、社内で完結させるもの、扱いに注意が必要なものの3区分に分けた図。実際には社内で完結させるものの割合が圧倒的に高く、ここに対応する手段の用意が最優先

現場に渡す形と、年間工数の試算

現場に配るのは3つです。
操作の手順、使う手段へのリンク、判断の1行(「社内の資料は、外部のサービスを使わないでください」)です。

「PDFの操作について」という見出しでは読まれないので、手順は症状から入る形にします。
「結合したい/分けたい/ページを消したい/画像にしたい」という4つの症状を並べる形にします。
置き場所は業務の動線上にして、申請書のテンプレートや、共有フォルダの説明文の中に置きます。

現場に渡す案内の例。「PDFの操作については、こちらで完結します」と書き、結合したい・分けたい・ページを消したい・画像にしたいという症状から入る手順、判断の1行、使う手段へのリンクの3つを配る。置き場所は業務の動線上

さらに、情シスへの依頼の窓口にも置いておきます。
「PDFの操作については、こちらで完結します」と書いてあれば、そこで依頼が止まるからです。
現場に渡すツールの作り方と配布は「あったら便利」を1日で形にする。現場発ツールの作り方と社内配布にまとめています。

効果も試算しておきます。
依頼して待つ場合、本人の作業時間は依頼と確認と受け取りで10〜20分かかり、そこに数日の待ちが乗ります。
現場で完結すれば1〜2分なので、1回あたり10〜20分の削減になります。

頻度は部門によりますが、契約や申請を扱う部門なら月に5〜10回は発生します。
月5回なら1〜2時間、年間で12〜24時間の削減で、これが1部門あたりの数字です。
10部門なら年間120〜240時間になります。

待ち時間の削減は、この数字には出てきません。
数日待っていた作業が即座に終わることで、業務の速度そのものが変わるからです。

他の形式の変換も同じ構造。情シスとの合意

これはPDFだけの問題ではありません。
画像の形式の変換、動画の変換と分割、文字コードの変換でも、同じ構造の作業があります。

どれも専用のソフトが必要で、外部のサービスに送るリスクがあるという点で同じです。
そのため、個別に対応するのではなく、「形式の変換で困ったらここ」という場所を1つ作って、発生した困りごとをそこに足していきます。
CSVで止まる業務の解き方はCSVの文字化けを直す方法。Excelで0落ちを防いで開く手順と2つのリストの突合で扱っています。

用意するときは、情シスと一緒に進めます。
情シスの懸念は正当なもので、管理外のツールが使われること、情報が外に出ること、サポートの対象が増えることの3つです。
そのため、外に出ないことを情シス自身に技術的に確認してもらい、サポートの範囲も決めておきます。
使い方の質問は推進チームが受ける分担にします。

つまり、情シスへの依頼が減ることを示せれば、それがそのまま情シスにとっての利点になります。
代替を用意したうえで禁止する順序なので、外部のサービスの利用を禁止するルールと同時に出すと合意が得やすくなります。
現場が自分で作れる状態にする話は現場が業務ツールを自分で作れる組織になる。内製化の入口設計にまとめています。

つまずきやすいのは次の7つです。

つまずきの7つと、それを避ける決めごとを左右に並べた図。禁止するだけで終わるなら先に代替を用意する、専用のソフトで解決しようとするなら申請の要らない手段にする、効果を数字にしないなら工数を試算する、など

  • 外部のサービスの利用を禁止するだけで終わる

  • 専用のソフトの導入で解決しようとする

  • 「PDFの操作について」から説明する

  • 扱う情報の区分を示さない

  • 情シスに確認せずに用意する

  • 個別に対応する

  • 削減の効果を数字にしない

どれも、先に代替を用意して申請の要らない手段にし、症状から入って3区分を明示し、情シスと一緒に確認して場所を1つにまとめ、工数を試算すれば避けられます。
社内AIボットを共通資産にする全体像は社内AIボットを共通資産にする。作成・共有・改善のサイクルにまとめています。

代替の手段を1か所にまとめる先として、私たちの組織のAIポータル「AI Portalize」では、社内で作ったCanvasアプリやGASのWebアプリを登録すると、社内の人だけが探せる場所に置けます。

代替があれば、禁止は現場に受け入れられる

一言でいうと、PDFを無料で編集するだけなら、Macのプレビューとアドビの無料ツールで足ります。
社内の資料は、ブラウザの中だけで処理する道具に決めておけば、外に上げる迷いがなくなります。

「PDFを分けたい」で情シスに依頼が飛ぶのは、専用のソフトが必要で多くの端末に入っていないからです。
禁止する前に代替を用意する、この順序が現場に受け入れられる決め手になります。

配布は、症状から入る手順、リンク、「社内の資料は外部のサービスを使わない」の1行です。
自部門でPDFの操作が必要になった回数を1か月数えた組織は、次に何を優先すべきかが自然と見えてきます。

参照した情報(2026年11月1日に確認)

すぐ使える業務アプリが300以上

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執筆:寺田昇平

AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事

仕組みとコンサルティング伴走支援の両面で、組織のAI活用の加速を支援。

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