
アジェンダのテンプレート。会議で決めることと時間配分を先に書く型
2026/08/10
執筆:寺田昇平
AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事
仕組みとコンサルティング伴走支援の両面で、組織のAI活用の加速を支援。
アジェンダのテンプレートは、会議の目的、決めること、議題ごとの時間、決める人の4つを書いた1枚です。
この1枚を会議の案内と一緒に送れば、集まった人が「今日は何をしに来たのか」の確認から始めずにすみます。
AIに会議の目的と議題を渡せば、アジェンダのテンプレートに沿った1枚は5分で作れます。
議事録を速くしても、会議そのものは変わりません。
議事録の効率化で解決するのは、記録を作る負担の1つだけです。
アジェンダは、会議が長い、決まらないといった残りの問題を、会議の前に防ぐための1枚です。
議事録そのものの作り方は、会議と議事録のAI化。準備から共有・タスク化までの設計で扱っています。

アジェンダのテンプレートを5分で作る手順
アジェンダの作り方で迷ったら、次の5つを上から順に埋めていきます。
1. 会議の目的を、「決める」「議論する」「共有する」「進捗を確かめる」のどれかで1行にします
2. 決めたいことと、決める人の名前を書きます
3. 議題を3つまでに絞り、議題ごとの時間を書きます
4. 事前に読んでほしい資料があれば、リンクを付けます
5. 会議の案内に貼って、前日までに送ります
議題が4つを超えるなら、会議を分けたほうが結論まで届きます。
また、共有だけで済む議題は、アジェンダに並べず、文書にして先に配ります。
アジェンダのテンプレートの例
アジェンダに書く項目と書き方を、次の表にまとめました。
表の書き方の例は、説明用に作った架空の会議です。
項目 | 書くこと | 書き方の例 |
|---|---|---|
会議名と日時 | 会議の名前、日付、開始と終了の時刻 | 「販促案の決定会議」、11月10日 14:00〜15:00 |
目的 | 「決める」「議論する」「共有する」「進捗を確かめる」のどれか | 「決める」 |
決めたいこと | 会議の終わりに決まっているもの | 「11月の販促を、案Aと案Bのどちらで進めるか」 |
決める人 | 最終的に決める人の名前 | 営業部長 |
議題と時間 | 議題ごとの時間。合計を会議の長さに合わせる | 案の比較 25分、決定 20分、担当と期限の確認 15分 |
事前に読む資料 | リンクと、読む時間の目安 | 両案の比較表(5分) |
参加者と役割 | 呼ぶ理由がある人だけ。進行と記録の担当 | 進行は企画、記録は営業 |
議題と時間の欄は、合計が会議の長さと合っているかを必ず確かめます。
60分の会議に70分ぶんの議題が載っていれば、延長が前提のアジェンダになるからです。
「この会議が終わったとき、何が決まっていれば成功ですか?」という問いに1行で答えられないなら、まだ会議を開く準備ができていません。
AIでアジェンダを作るプロンプトの例
会議の目的と議題が決まっていれば、AIに渡すだけでアジェンダの形になります。
次のプロンプトを、会議の内容に合わせて書き換えて使います。
次の会議のアジェンダを、目的・決めたいこと・決める人・議題と時間・事前資料の順で作ってください。
会議の目的は、11月の販促案を決めることです。
議題は、案Aと案Bの比較、どちらにするかの決定、担当と期限の確認です。
会議は60分で、議題ごとの時間は合計が60分になるようにしてください。
共有だけで済む内容は、アジェンダに入れず、事前に配る資料として分けてください。
ただ、出てきたアジェンダは、時間の合計と決める人の名前が入っているかを確かめてから送ります。
プロンプトの書き方は全社共通のプロンプト作法を決める。押さえるべき7つの基本に、業務でそのまま使える例はプロンプトテンプレートの例文集。業務でそのまま使える10本と社内での配り方にまとめています。
作らずにすぐ使いたい場合は、会議アジェンダ設計の詳しいページで、できることと使い方を紹介しています。
会議前の準備そのものは、会議前15分のAI準備を制度にする。準備の質を組織でそろえるにまとめてあります。
議事録より先に、会議の質を見る
議事録を速くすると、かえって会議の問題は見えにくくなります。
長い会議は長いまま、決まらない会議は決まらないままで、議事録だけが速く出るようになるからです。
記録が楽に作れるぶん、無駄な会議を続けるコストが下がるからです。
記録を作る負担のほかに、「会議が長い」「決まらない」「参加者が多すぎる」「そもそも必要ない会議がある」という4つは、解決しないまま残ります。
この4つめが金額としては最も大きく、週1回・5人・1時間の会議が不要なら、年間で250時間以上になります。
議事録そのものの型は議事録作成を仕組みに寄せる。1万字の文字起こしを要約で回すにまとめてあります。
一言でいうと、会議の質を決めるのは、目的が明確か、論点が絞られているか、意思決定の主体が決まっているかの3つです。
目的は、決めるのか、共有するのか、議論するのかで進め方も参加者も変わるので、曖昧だと会議がぶれます。
論点は、5つ以上あるとどれも浅くなります。
3つのなかでいちばん見落とされるのが、意思決定の主体です。
誰が決めるかが定まっていない会議は、議論が発散して結論が出ません。
「みんなで決める」という状態は、実際には誰も決めない状態だからです。
決める人が参加していない会議も意外に多く、その場合は結論が出ずに持ち帰りになります。

会議の種類ごとのアジェンダの型
アジェンダの項目は、会議の種類によって変わります。
種類は、「決定」「議論」「共有」「進捗」の4つに分けます。
「決定」の会議は、決める人が参加し、判断に必要な情報を事前に共有して、参加者を最小限にします。
「議論」の会議は、結論を出さずに選択肢や論点を出す場なので、参加者は多くて構いません。
「共有」の会議は、情報を伝えるだけなので文書に置き換えられることが多く、アジェンダの型は作りません。
「進捗」の会議は、状況の確認と詰まっているところの解消が目的で、短時間で回します。
アジェンダの型は、種類ごとに次の項目を並べます。
決定の会議の型は、決める内容、判断に必要な情報、選択肢、推奨案、決める人です。
議論の会議の型は、論点、議論の範囲、出したいもの(選択肢か、論点の洗い出しか)です。
進捗の会議の型は、前回の宿題の状況、今回の報告、詰まっているところです。
種類は混ぜないほうがよく、「共有と決定を同じ会議でやる」と、共有に時間を使って決定が後回しになります。
種類を明示するだけで、会議の進め方は変わります。
招集の時点で「これは決定の会議です」と書いておきます。

アジェンダの型を配ったあとの進行と記録の支援
進め方は3つの段階で、種類ごとのアジェンダの型を配り、進行と記録を支援し、四半期に棚卸しをします。

進行の支援は、議題ごとの時間の目安を決めて、その時間で管理することです。
会議の途中で「この議題はまだ決まっていない」と確認しておくと、終わり際に慌てずにすみます。
進行役は、「あと10分です」と残り時間を声に出して伝えます。
記録の支援は、議事録の型に沿って記録することです。
会議の終わりに5分使って、決定事項と宿題と期限を口頭で確認すると、議事録の精度と実行率の両方が上がります。
「結論が出なかったこと」も明示しておかないと、次回また同じ議論が始まります。
決まったことをタスクに落とす話は、決まったことが実行されない。アクションアイテムを自動でタスク化で扱っています。
四半期の棚卸しで見る4つの数字
会議そのものを改善する工程は、いちばん飛ばされやすいところです。
四半期に一度、会議の棚卸しをして、次の4つを見ます。
会議あたりの決定事項の数
同じ議題が繰り返し出ている数
参加者の発言の有無
予定時間に対する実際の時間
1時間の会議で決定が0件なら、「共有」の会議として文書に置き換えられる可能性があります。
3回議論して決まっていない議題は、その場では決められないので、持ち帰りの構造を変える必要があります。
発言していない参加者が多い会議は参加者を絞れますし、延長が続いている会議は、議題が多すぎるか論点が絞られていません。
議事録の蓄積があれば、最初の2つは集計できます。
議事録を横断して読ませて、決定事項の数と繰り返し出ている議題を出します。
議事録を溜めておく価値は、まさにここに出ます。

予定時間と実際の時間の集計は、会議時間の集計の詳しいページで、できることと使い方を紹介しています。
会議を減らす判断と、情報流通の代替
棚卸しのあとは、会議の削減に進みます。
廃止の候補は3つで、決定事項が0件の会議は文書の共有に置き換え、参加者の半数以上が発言していない会議は参加者を絞るか分割し、3か月以上同じ内容が繰り返されている会議は目的が失われている可能性を疑います。
廃止の判断は、主催者と一緒に進めます。
一方的に廃止すると抵抗が生まれるので、「この会議で決まっていることが0件ですが、どうしましょうか」と数字で聞く形にします。
代替案を用意するのが要点で、「やめましょう」ではなく「文書の共有に置き換えて、質問があれば個別に対応する形にしませんか」と提案します。
抵抗がある場合は、週次を隔週にするというように、頻度から落とします。
時間の使い方そのものの可視化は会議で埋まったカレンダーを見直す。時間の使い方をAIで可視化にまとめてあります。
会議を減らすと、情報の流通も一緒に減ります。
とはいえ、部門をまたぐ会議を減らすと他部門の状況が分からなくなり、会議の前後の5分で共有されていた雑談もなくなります。
そのため、文書の共有、チャットでの状況の共有、月1回の情報交換の場といった代替の経路を用意します。
特に「決まっていないことの共有」が失われがちで、会議では「まだ検討中です」という情報が自然に流れますが、文書の共有では確定した情報しか流れません。
共有の自動化そのものは、議事録共有を「送る作業」から外す。要約の自動配信を設計するで扱っています。
会議の棚卸しと情報経路の設計の支援
当社のAI伴走支援でも、会議の棚卸しは業務の洗い出しの一部として扱い、情報の経路の設計まで現場の担当者と一緒に進めています。
会議の質は、アジェンダと直近3回の決定事項の数で見える
アジェンダのテンプレートで先に書くのは、目的、決めること、議題ごとの時間、決める人の4つです。
議事録を速くしても、会議が長い、決まらない、参加者が多すぎる、そもそも必要ない、という問題は解決しません。
自部門の会議を1つ選び、直近3回の決定事項の数を数えると、会議の質の現在地が分かります。
決定が0件の会議があれば、次の1回は、決めたいことと決める人を書いたアジェンダを付けて開きます。
すぐ使える業務アプリが300以上
開いてそのまま使えて、AIで自社用にも直せます。15の分野から、やりたい作業で探せます。業務アプリを見る
執筆:寺田昇平
AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事
仕組みとコンサルティング伴走支援の両面で、組織のAI活用の加速を支援。
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