組織のAI活用をAIポータルと伴走支援で加速

Gemが共有できない原因と対処。管理者の設定と参照ファイルの確かめ方

Gemが共有できない原因と対処。管理者の設定と参照ファイルの確かめ方

執筆:寺田昇平

AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事

仕組みとコンサルティング伴走支援の両面で、組織のAI活用の加速を支援。

Gem の画面で共有のアイコンが見当たらない、共有したはずの相手から「一覧に出てこない」と言われる、という場面は少なくありません。

Gem が共有できないときは、管理者の設定か、Gem の知識に入れたファイルが原因になっていることが多くあります。
共有された側で見つからない場合は、Gem が一覧に入る仕組みや、アクセス権の付け方を見直します。

Gemの共有で止まったときに、止まっている場所ごとに確かめる所を分けた図。共有のアイコンが出ないなら、知識に入れたファイルと管理者の設定を見る。まず自分のGemの知識の欄を開く。相手が開けないなら、相手を追加したか、有効期限が過ぎていないかなどアクセス権を見る。相手の一覧に出てこないなら、共有されたGemは自動では一覧に入らないので、一度開いて使ってもらう

この記事では、2026年10月23日に確かめた Gemini アプリのヘルプと Google Workspace の管理者向けヘルプをもとに、原因の切り分け表、管理コンソールで見る場所、管理者に頼むときに伝える項目を順に取り上げます。

共有の基本の手順は、Gemの共有方法と、共有されたGemの探し方。スキルへの移行の前に決めることにまとめています。

Gemが共有できない原因は、共有アイコンの有無から絞り込めます

共有のアイコンは、パソコンで gemini.google.com を開き、サイドバーの「Gem」で出る一覧の、各 Gem の横にあります(2026年10月時点)。
Workspace の管理者向けヘルプでは、2026年11月17日に Gem は Gemini アプリの「設定」の中に移ると案内されているので、それ以降は「設定」の中で Gem の一覧を探します。

自分の画面で見られる所から先に確かめれば、管理者に聞かずに済むことも少なくありません。
下の表では、Gem の共有で止まりやすい所を、手元で見やすい順に並べました。

順

確かめる所

当てはまるときの原因と対処

1

Gem の一覧に共有のアイコンが出ているか

出ていなければ、その Gem は共有できない状態。2から4を見る

2

会社や学校のアカウントか

管理者が Gem の共有をオフにしている可能性がある

3

知識に、パソコンとドライブ以外から入れたファイルがあるか

共有に対応していない形式。外すか入れ直す

4

知識に Gemini Notebook(旧NotebookLM)のノートブックを入れていないか

ノートブックは共有する Gem のソースに使えない

5

相手は組織の外の人か

ドライブの外部共有の設定に従う。管理者に確かめる

6

相手を追加せず、リンクだけ送っていないか

相手にアクセス権が要る。相手を追加するか、一般的なアクセスを変える

7

「一般公開」「リンクを知っている全員」が選べないか

仕事用のアカウントでは表示されないことがある。「組織内」か相手の追加で渡す

8

共有のときに出たファイルの共有の確認を閉じていないか

相手に知識のファイルのアクセス権が渡っていない

9

有効期限を付けていないか

期限を過ぎると相手のアクセス権が切れる

10

相手の Gem の一覧に出てこないだけか

共有された Gem は自動では一覧に入らない。一度開いて使ってもらう

11

管理者が設定を変えたばかりか

反映まで最長で約24時間かかる

12

個人のアカウントで、2026年11月以降か

Gem はスキルに自動で移る

ヘルプには、共有のアイコンが表示されない場合は Gem を共有できない可能性がある、と書かれています。
そのうえで、仕事用や学校用のアカウントでよくある理由が2つ挙がっています。
2の管理者の設定と、3のファイルの形式です。
アイコンが無いときは、管理者に聞く前に、自分の Gem の知識の欄を開いて、入れたファイルを確かめます。

相手が開けない、見つからないという話なら、6から10を見ます。

会社のアカウントでは、「Gem の共有」とドライブの共有設定の両方が関わります

仕事用のアカウントで Gem が共有できないときは、管理者の設定を2か所確かめます。
社内で共有できるかを決める「Gem の共有」の設定と、組織の外に出せるかを決めるドライブの共有設定です。

管理者向けヘルプによると、管理者は、ユーザーが Gem を共有できるか、共有された Gem を使えるかを決められます。
場所は、管理コンソールの「生成 AI」→「Gemini アプリ」にある「Gem の共有」です。
ここで「ユーザーに Gem の共有を許可する」を選ぶと、共有できるようになります。

変えるには「Gemini の設定」の管理者権限が要り、組織部門やグループごとに分けて設定できます。
グループの設定は組織部門の設定より優先され、反映には最長で約24時間かかります。

2025年9月の Google Workspace Updates では、この設定の初期値は「オン」と案内されていました。
初期値がオンなのに共有できないなら、組織の方針としてオフにしている可能性があります。
理由も一緒に聞いておくと、話が早く進みます。

設定がオフになった後の動きにも、ひとつ注意があります。
ヘルプでは、オフにすると Gemini アプリから Gem を共有できなくなるとされています。
一方で、以前に共有した Gem は、ドライブから引き続き開けて共有もできます。
「前に共有した Gem は使えているのに、新しく作った Gem だけ共有できない」という状態は、この仕組みで説明がつきます。

組織の外との共有は、別の設定に従います。
ヘルプには「Gem の共有は、組織ごとのドライブの共有設定によって制御されています」とあります。
共有された Gem は、ドライブに保存されて共有されます。
そのため、ドライブのファイルを社外に出せる組織なら、Gem も社外に出せます。

ドライブの外部共有は、管理コンソールの「アプリ」→「Google Workspace」→「ドライブとドキュメント」→「共有設定」で決めます。
社外の人に Gem を渡したいのに渡せないときは、管理者にこの設定を見てもらいます。
「オフ」になっていないか、許可リストで相手のドメインが外れていないかを確かめます。

会社のアカウントでGemの共有に関わる2つの管理者の設定を左右に並べた図。社内で共有できるかは、管理コンソールの「生成 AI」→「Gemini アプリ」の「Gem の共有」で決まり、初期値はオン、組織部門やグループごとに設定でき、反映には最長で約24時間かかる。組織の外に出せるかは、「アプリ」→「Google Workspace」→「ドライブとドキュメント」の共有設定で決まり、ドライブのファイルを社外に出せる組織ならGemも出せる。オフにしても、以前に共有したGemはドライブから開けて共有もできる

知識に入れたファイルが、共有を止めることがあります

管理者の設定に問題がないのに共有のアイコンが出ないなら、Gem の知識に入れたファイルを見ます。

ヘルプによると、知識にファイルをアップロードした Gem を共有できる場合は限られています。
ファイルがパソコンか Google ドライブから入れたものの場合だけです。
それ以外から入れたファイルが知識の欄にあると、その Gem は共有できません。
また、「NotebookLM のノートブックは、共有 Gems のソースとして使用できません」とも書かれています。

例えば、Gemini Notebook のノートブックを知識に足した Gem は、そのままでは共有に進めません。
共有したいなら、ノートブックの代わりに元の資料をドライブから入れ直します。
もしくは、ノートブックそのものを別に共有します。

ファイルを入れた Gem を共有すると、ファイルも一緒に共有するかを聞かれます。
聞かれるのは、ファイルを共有する権限があるユーザーです。
ファイルに付けられる権限は「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」「編集者」の3つです。
この確認でファイルを共有しなかった場合、相手にはファイルのアクセス権が付きません。

ここで、共有する前に知っておきたい点があります。
ヘルプでは、Gem に設定したカスタム指示とアップロードしたファイルは、その Gem にアクセスできる全員が見られると案内しています。
「ファイルを見せたくない相手には Gem を共有しないでください」とも書かれています。
相手に見せられない資料が入った Gem は、共有用に作り直すほうが安全です。

Gemの知識の欄で確かめる所と、共有するための対処を並べた図。パソコンとドライブ以外から入れたファイルがあるとGemは共有できないので、外すか入れ直す。Gemini Notebookのノートブックは共有するGemのソースに使えないので、元の資料をドライブから入れ直すか、ノートブックを別に共有する。共有するときにファイルも共有するかを聞かれ、共有しないと相手にファイルのアクセス権が付かない。カスタム指示とアップロードしたファイルは、Gemにアクセスできる全員が見られる

相手が開けない・見つからないときは、アクセス権と一覧の入り方を見ます

共有は済んでいるのに相手が使えないときは、アクセス権と、共有された Gem が相手の画面のどこに入るかを確かめます。

リンクで送る場合、ヘルプでは、リンクで開くには相手に Gem へのアクセス権が要るとされています。
相手を個別に追加するか、一般的なアクセスの設定を変えます。
一般的なアクセスには「一般公開」「リンクを知っている全員」「組織内」「非公開」があります。
ただ、前の2つは仕事用や学校用のアカウントでは表示されないことがあるので、社内なら「組織内」か相手の追加で渡します。

相手ごとに有効期限を付けていた場合は、その日時を過ぎるとアクセス権が切れます。
「先月までは使えたのに」という相談なら、共有の画面で相手の権限の横に期限が付いていないかを見ます。

一覧に出てこないときは、もっと単純な理由のこともあります。
Gemini アプリのヘルプによると、共有された Gem は自動では一覧に追加されません。
開いて使うと、一覧に加わります。
相手には、受け取ったリンクから一度開いて、何か1つ話しかけてもらうように伝えます。

共有した Gem は、ドライブの新しいフォルダにも保存されます。
Gem の一覧で対象の Gem のメニューから「ドライブで探す」を選ぶと、保存先が開きます。
アクセス権を外された人のドライブからは、その Gem も消えます。

作った人が異動や退職でいなくなる場合も、早めに手を打っておきます。
Gem のオーナー権限は、すでに Gem にアクセスできる人にだけ譲れます。
アカウントが消えたときに共有中の Gem がどうなるかは、Gem のヘルプには書かれていませんでした。
使い続ける人へ、先にオーナー権限を移しておくのが確実です。

作った人がいなくなったあとに直す人が残らない問題は、Gemを社内で共有するときに起きることの1つとしても挙げています。

Gemの終了とスキルへの移行も、「見つからない」「共有できない」に関係します

もうひとつ、これからの時期に増えそうなのが、Gem の終了に伴う「見つからない」という相談です。

Gem の提供は終わり、自動でスキルに移ります。
Google のヘルプ「Gem からスキルへの移行について」で、そう案内されています。
終わる時期は、アカウントの種類ごとに次のとおりです。

アカウントの種類

Gem が終わる時期

個人の Google アカウント

2026年11月

Workspace の Business・Enterprise・Non-Profit

2027年3月

Workspace の Education

2027年6月

個人のアカウントで11月以降に Gem が見当たらないときは、スキルに移っていないかを確かめます。
会社のアカウントなら、2027年3月までは Gem のまま使えます。

では、Gem が終わると共有はどうなるのでしょうか?
Workspace の管理者向けヘルプでは、Gem のドライブの権限と共有設定はスキルに移されると案内しています。
ただし、移されたスキルは作った人のスキル一覧に「非アクティブな下書き」として入ります。
作った人が有効にするまでは、使うことも共有することもできません。

もうひとつ気をつけたいのは、スキルでの共有がまだ始まっていない点です。
2026年10月23日に見たヘルプでは、ほかの人との共有は「今後数週間のうちに」スキルでも使えるようになる予定、とされていました。
2026年10月13日の Google Workspace Updates も、スキルの共有とドライブとの連携は「in the coming weeks」としています。

つまり、共有して使っている Gem を、今のうちに手作業でスキルに作り直すと、しばらくは共有できない状態になります。
共有が要る Gem は、スキルの共有が始まったことを確かめてから移すほうが無理がありません。
なお、ほかの人がオーナーの共有された Gem が、移行でどう扱われるかも気になるところです。
2026年10月23日の時点では、ヘルプに書かれていませんでした。

Gem の終了と、企業として今から決めておく点は、GeminiのGemは2027年3月に終了。スキルへの移行で企業が今から決めておくことにまとめています。

管理者への依頼には、止まっている場所と知識のファイルの中身を書きます

管理者の設定が原因だと分かったら、管理コンソールを触れる人(情シスなど)に頼みます。
最初の依頼で情報が欠けていると、確かめ直しのやり取りが増えます。
推進担当と管理者を兼ねている場合は、下の項目を自分で確かめる順番として使えます。

依頼には次の6点を入れておくと、管理者が見る設定をすぐ決められます。

  • Gem の名前と、自分のアカウント(会社のメールアドレス)

  • 共有したい相手(社内なら部署と人数、社外ならドメイン名)

  • 相手に渡したい権限(閲覧者か編集者か)と、共有したい期間

  • 共有のアイコンが出ないのか、相手が開けないのか、どちらで止まっているか

  • 知識に入れているファイルの種類と置き場所(ドライブか、パソコンから入れたか)

  • そのファイルに、社外秘の情報や個人情報が含まれるか

管理者が見る場所は、社内の共有なら「生成 AI」→「Gemini アプリ」の「Gem の共有」です。
社外との共有なら、「アプリ」→「Google Workspace」→「ドライブとドキュメント」の共有設定を見ます。
もちろん、ドライブの外部共有を広げると、Gem だけでなく普通のファイルの共有範囲も一緒に広がります。
Gem のために社外共有を開くかどうかは、ファイル全体の方針として決めてもらいます。

管理者(情シスなど)にGemの共有の設定を頼むときの依頼文の例。Gemの名前と自分のアカウント、共有したい相手(社内なら部署と人数)と権限・期間、どこで止まっているか、知識に入れているファイルの種類と置き場所、社外秘や個人情報が含まれるかの6点を書く。相手が社内なら管理者は「Gem の共有」を、社外ならドライブの共有設定を見る。止まっている所によって見る所が変わり、ファイルはパソコンかドライブから入れたものでないと共有できない

会社のアカウントでも、Gem は2027年3月に終わる予定です。
依頼のついでに、移行の予定と、スキルの共有が始まった後の扱いも決めておくと、あとで同じ相談をし直さずに済みます。

共有の範囲や持ち主を組織としてどう決めるかは、社内AIボットを共通資産にする。作成・共有・改善のサイクルにまとめています。

共有が通ったGemも、社内の一覧に載せないと見つかりません

共有が通っても、Gem は相手が一度開くまで一覧に入りません。
そのため、「どれが共有されているのか」が分かりにくいまま残ります。

私たちの組織のAIポータル「AI Portalize」では、Chrome 拡張が Gem の一覧に共有済みかどうかを表示します。
Gem の編集画面から、そのまま登録できます。
登録した Gem は、名前や説明、タグで社内から検索できます。

共有したあとに使われるようにする工夫は、共有したのに使われない。社内AI資産をカタログ化するで書いています。

Gemが共有できないときは、管理者の設定と知識のファイルを先に見ます

Gem の共有で止まったら、まず共有のアイコンが出ているかを見ます。
出ていなければ、管理者の設定と知識のファイルを確かめます。

相手が開けない、見つからないときは、アクセス権と有効期限、そして相手が一度開いたかを確かめます。
会社のアカウントの Gem は2027年3月にスキルに移る予定なので、共有して使っている Gem の移し方も、早めに社内で決めておきたいところです。

共有のアイコンが出ない Gem があれば、その Gem の知識の欄を開くところから始めます。

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執筆:寺田昇平

AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事

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