組織のAI活用をAIポータルと伴走支援で加速

Gemini Notebook(旧NotebookLM)の共有方法。社内で使える状態にするまで

Gemini Notebook(旧NotebookLM)の共有方法。社内で使える状態にするまで

執筆:寺田昇平

AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事

仕組みとコンサルティング伴走支援の両面で、組織のAI活用の加速を支援。

「この資料、Gemini Notebookに入れたので聞いてみてください」とチャットで送ったのに、数週間後には誰もノートの場所を覚えていない。
ノートブックを社内に配り始めると、こうした場面に何度か出会うと思います。

Gemini Notebookの共有そのものは、右上の「共有」から相手を追加すれば終わります。
ただ、社内で使われる状態にするには、誰にどの権限で渡すか、どこまで外に出せるかを先に決めておく必要があります。
そのうえで、どこに載せて探せるようにするか、使われ方をどう見るか、いつ片づけるかまで決めておくと、ノートブックが置かれたままになりません。

この記事では、2026年10月時点のGoogleのヘルプをもとに、共有の手順と権限を確かめます。
チャットビューと一般公開の注意点、管理者の設定も見ていきます。
後半は、共有したノートブックを社内の一覧に載せる方法、使われ方の見方、案件が終わったときの棚卸しまで扱います。

Gemini Notebook(旧NotebookLM)の共有で、右上の「共有」から相手を追加する操作そのものはすぐ終わることを示した図。その前に、誰にどの権限で渡すかと、どこまで外に出せるかを決め、そのあとに、後から探せるか、使われているか、いつ片づけるかを決めておくと、ノートブックが置かれたままにならない

Gemini Notebook(旧NotebookLM)の共有は、名前が変わった今も「共有」ボタンから始まります

最初に、名前が変わったことと、共有のしかたの全体像を押さえておきます。

NotebookLMは2026年7月に名前が変わり、今は「Gemini Notebook(旧NotebookLM)」として提供されています。
Googleが2026年7月16日に出した案内では、名前とロゴは数週間かけて切り替わるとされています。
すでに共有しているノートブックやリンクは自動で転送され、そのまま使えます。

管理者が対応する作業もないと書かれているので、名前の変更をきっかけに共有をやり直す必要はありません。
以降は、この記事でもGemini Notebookと書きます。

共有のしかたは、大きく分けて次の3つです。

  • 相手のメールアドレスを追加して、閲覧者か編集者として招待する

  • アクセスを「リンクを知っている全員」にして、一般公開のリンクを配る

  • チャットビューのリンクを配り、資料を表示しない画面で質問してもらう

社内で使うときの基本は、メールアドレスでの招待です。
チャットビューと一般公開は手軽な半面、相手から見える範囲を取り違えやすいので、後の節で分けて見ていきます。

社内の資料に答えさせるノートブックの作り方や、部門で広げる進め方は、Gemini Notebook(旧NotebookLM)の社内活用。部門の一次対応から全社に広げる進め方にまとめています。

手順|「共有」から相手を追加して、閲覧者か編集者を選びます

ここからは、メールアドレスで招待するときの手順です。
操作は、ノートブックを開いた画面の右上から始めます。

1. 共有したいノートブックを開き、右上の「共有」を押す
2. 相手のメールアドレスを入れる
3. 権限を「閲覧者」か「編集者」から選ぶ
4. コピーを許可するかどうかを選んで、共有する

権限の違いは、ヘルプでは次のように説明されています。
閲覧者は、共有されたソースとメモを読めますが、中身を変えられません。
編集者は、ソースやメモを追加・削除でき、さらにほかの人へ共有することもできます。

社内で質問に使ってもらうだけなら、閲覧者で足ります。
編集者を増やすと、資料を差し替えられる人と、共有を広げられる人が同時に増えます。
資料を入れ替える担当は1〜2人にとどめておくと、どの版の資料で答えているのかを追いやすくなります。

共有するときに選ぶ2つの権限を左右に並べた図。閲覧者は共有されたソースとメモを読めるが中身は変えられず、社内で質問に使ってもらうだけならこれで足りる。編集者はソースやメモを追加・削除でき、ほかの人へ共有もできるので、資料を入れ替える担当は1〜2人にとどめると、どの版の資料で答えているかを追いやすい。コピーを許可しなくても、相手は見られる中身を個別に写せる

コピーの許可は、共有した相手にノートブックを複製させるかどうかの設定です。
許可すると、相手はソースと、画面右側の「Studio」で作った音声解説などの資料を含めて自分用のノートブックを作れます。
ただ、チャットの履歴とメモは写りません。
許可しなかった場合も、相手は見られる中身を個別に写せるので、コピーを止めれば中身が外に出ない、というわけではありません。

人数とグループの扱いも、ヘルプに書かれています。
個人のGmailアカウントには制限があり、共有できるのは50人までで、Googleグループには共有できません。
会社のWorkspaceアカウントなら、部署のGoogleグループのアドレスを入れてまとめて共有できます。
ただし、グループと共有したときは、メンバーに招待のメールや通知が届きません。

部署のグループにまとめて渡したら、「このノートブックを共有しました」と別に知らせておきます。
そうしないと、共有されたこと自体に気づかれないままになります。

共有の状態は、ノートブックについているアイコンで見分けられます。
共有していないものは鍵、特定の人と共有したものは共有のアイコン、一般公開したものは地球のアイコンに変わります。

チャットビューも一般公開も、資料を隠す設定ではありません

共有の画面には、メールでの招待のほかに、チャットビューのリンクと一般公開の切り替えがあります。
どちらも「資料は見せずに、答えだけ使ってもらう」つもりで選ばれがちですが、ヘルプの説明はそうなっていません。

チャットビューは、ソースやStudioで作った資料を画面に出さず、質問と回答に集中できる表示です。
ただ、ヘルプによると、チャットビューでも閲覧者がノートブックの中身を見る権限まで外れるわけではありません。
ふだんの画面とは別の道筋で、ソースや資料にたどり着ける場合がある、とも書かれています。

一般公開は、共有の画面でアクセスを「リンクを知っている全員」にする設定です。
Googleアカウントを持っている人なら、リンクから開いて質問したり、音声解説などの資料を見たりできます。
ノートブックを開くには、ログインが要ります。
ただ、公開したノートブックの音声解説などを個別にリンクで共有すると、そのリンクはログインしていない人でも開けます。

公開をやめるときは、共有の画面で公開アクセスを取り消し、アクセスを「制限付き」に戻します。
戻したあとは、それまでのリンクは新しく開く人には使えなくなり、以前に開いた人の画面からも見えなくなります。

つまり、相手に見せたくない資料は、表示を切り替えるのではなく、ノートブックに入れないようにします。
共有する前に、次の3点を確かめておくと安心です。

  • 入っている資料は、共有する相手の全員に見られてよいものか

  • 社外秘の資料や、人事・顧客の個人情報が紛れ込んでいないか

  • 共有したあとにソースを足す人は誰で、その人は上の2点を知っているか

相手によって見せてよい資料が違うなら、1冊を使い回さず、相手ごとにノートブックを分けます。

チャットビューのリンクと一般公開について、ヘルプの説明をまとめた図。チャットビューはソースや資料を画面に出さない表示だが、閲覧者の中身を見る権限は外れず、別の道筋でソースや資料にたどり着ける場合がある。一般公開はGoogleアカウントがあればリンクから開いて質問や資料の閲覧ができ、音声解説などの資料を個別にリンクで共有すると、そのリンクはログインなしでも開ける。公開をやめて「制限付き」に戻すと、それまでのリンクは使えなくなる

社外への共有と一般公開は、管理者の設定に従います

Google Workspaceを使っている会社では、社員が社外の人とノートブックを共有できるかどうかを、管理者が決めています。
共有の画面で社外のアドレスを入れても通らない、一般公開を選べない、というときは、まずこの設定を確かめます。

設定は、管理コンソールの「生成AI」→「Gemini Notebook」にあります。
2026年9月10日のGoogleの案内で、それまでの「オンかオフか」だけの設定が細かく分けられました。
組織部門やグループごとに変えられるようになっています。
選べる範囲は次のとおりで、初期値は「オフ」です。

  • オフ:組織の外の人とは共有できない

  • 許可リストに登録したドメイン:指定したドメインのアカウントとだけ共有できる(Googleグループとの共有は対象外)

  • オン:外部のどのメールアドレスとも共有できる

  • オンにしたうえで「一般公開の共有」を有効にする:リンクを知っている全員に公開できる

組織のアカウントではリンクでの一般公開ができない、と書いている解説も見かけます。
2026年10月時点の管理者向けヘルプでは、管理者が「一般公開の共有」を有効にできると案内されています。
そうすれば、社員もノートブックをリンクで公開できます。

Google Workspaceの管理者が、Gemini Notebookを社外と共有できる範囲を4段階から選ぶことを示した図。広い順に、オンにしたうえで一般公開の共有を有効にするとリンクを知っている全員に公開でき、オンなら外部のどのメールアドレスとも共有でき、許可リストに登録したドメインなら指定したドメインのアカウントとだけ共有でき、オフなら組織の外の人とは共有できない。初期値はオフ

設定を変えてから反映されるまでには、最長で24時間ほどかかることがあります。
設定を変えるには、管理者ロールにGeminiの「設定」を変える権限が付いている必要があります。

共有できないときは、この社外共有の設定のほかに、次の点も確かめます。

  • 個人のGmailアカウントから、Googleグループに共有しようとしていないか

  • 個人のGmailアカウントで、50人を超えて共有しようとしていないか

  • そもそもGemini Notebookが、そのアカウントで使えるようになっているか

社外に出せないのは多くの場合、不具合ではなく設定どおりの動きです。
管理者に設定の変更を頼むとき(自分が管理者なら変えるとき)は、どの組織部門に、どの範囲の社外共有が要るのかを具体的に伝えると話が早く進みます。

共有したノートブックは、社内の一覧に載せて初めて探せます

ここからは、共有したあとの話です。
共有の操作が終わっても、ノートブックが社内で使われるとは限りません。

招待されていない人からは、どんなノートブックがあるのかがそもそも見えません。
チャットで送ったリンクは流れていき、グループに共有した場合は通知も届きません。
しばらくすると「あのノート、どこにありましたっけ?」という質問が、作った本人に集まってきます。

そこで、共有したノートブックは、社内の誰でも見られる一覧に1行ずつ載せておきます。
スプレッドシート1枚でも始められ、次の項目があれば、探す人も片づける人も困りません。

項目

書く内容

ノートブック名

一覧で探すときの名前。中身が分かる名前にする

何に答えるか

「経費精算の規程に答える」のように1行で

入っている資料

資料の名前と、ドライブから入れたかアップロードしたか

所有者・編集者

資料を差し替える人と、異動のときの引き継ぎ先

共有の範囲

部署のグループ、全社、社外の誰か、一般公開か

使い終わる時期

案件や期間が決まっているものは、その終わり

置き場所は、社内ポータルや、よく見るチャットのチャンネルに固定したメッセージなど、迷ったときに最初に開く場所にします。
並べ方は、資料の種類よりも「誰が使うか」で分けておきます。
そうすると、営業や経理の人が自分に関係のあるノートブックを見つけやすくなります。

部門ごとに問い合わせの一次対応を任せるノートブックの切り分け方は、Gemini Notebook(旧NotebookLM)で社内チャットボットを作る方法。規程に答えるまでに書いています。
社内のAIツールを一覧にして探せるようにする考え方は、共有したのに使われない。社内AI資産をカタログ化するにまとめています。

どのノートブックが使われているかは、アナリティクスで7日分まで見えます

一覧に載せたら、次は使われているかどうかを見ます。
Gemini Notebookには、ノートブックごとの利用状況を見る「アナリティクス」があります。

ヘルプによると、アナリティクスで見られるのは過去7日間の次の2つの数字です。

  • 1日あたりのユーザー数:その日に1回以上質問した人の数(所有者を含む)

  • 1日あたりのクエリ数:その日に送られた質問の数(所有者の分を含む)

見るときは、ノートブックを開いて「アナリティクス」を選びます。
ただし、数字が出るのは、ノートブックが自分以外の4人以上と共有されていて、過去7日以内にチャットが使われている場合だけです。
数字はおよそ24時間ごとに更新されます。

Gemini Notebookのアナリティクスで、過去7日間の1日あたりのユーザー数とクエリ数が出る条件を示した図。自分以外の4人以上と共有していて、過去7日以内に質問があるノートブックには数字が出て、およそ24時間ごとに更新される。共有した相手が3人以下のものや、7日間質問がないものには数字が出ない。見られるのは7日分なので、推移を追うには毎週書き写す

少人数で共有したノートブックや、しばらく質問がないものは、数字そのものが出てきません。
見られるのも7日分なので、月ごとの推移を追ったり、ノートブックどうしを比べたりするには、毎週開いて書き写す必要があります。

それでも、一覧の行ごとに「先週は何人が使ったか」を書き足していくと、使われているものと、置かれたままのものが分かれてきます。
使われていないノートブックは、持ち主と話して理由を確かめます。
名前が分かりにくいのか、答えてほしい質問とずれているのか、そもそも知られていないのか、です。
例えば規程のノートブックなら、規程の改訂を知らせるメールにリンクを添えるなど、使う人がすでに見ている場所に入口を置きます。

使われていない理由が分かったあとの手の打ち方は、社内チャットボットが使われないときの対策に原因ごとに並べています。

案件が終わったノートブックは、共有を外して一覧から下ろします

共有は、渡したときよりも、使い終わったあとのほうが忘れられがちです。
案件やプロジェクトのために作ったノートブックは、終わったあとも中の資料が共有されたまま残ります。

見直すのは、一覧の「使い終わる時期」を過ぎたものと、アナリティクスで数字が出なくなったものです。
四半期に1回など、時期を決めて見直します。
持ち主に「このノートブック、まだ使いますか?」と聞いたうえで、次の点を一緒に確かめます。

  • 共有している相手に、もう関わっていない人や社外の人が残っていないか

  • 一般公開のリンクや、チャットビューのリンクが出回ったままになっていないか

  • 中の資料は今も正しい版か

  • 所有者や編集者が、異動や退職をした人だけになっていないか

2026年10月時点のヘルプには、ノートブックの所有者を別の人に移す手順が書かれていません。
持ち主が異動する前に、後任を編集者に加えて、資料の差し替えを引き継いでおくと安心です。

使い終わったノートブックは、共有している相手を外すか、公開を「制限付き」に戻し、一覧からも下ろします。
ヘルプでは、標準の利用枠で1人が持てるノートブックは100件までとされています。
片づけておけば、新しく作るときの枠にも余裕が残ります。

案件が終わったノートブックの棚卸しの手順を示した図。使い終わる時期を過ぎたものとアナリティクスの数字が出なくなったものを選び、持ち主にまだ使うかを聞き、残っている相手・出回ったリンク・資料の版・所有者と編集者を一緒に確かめてから、共有を外すか「制限付き」に戻して一覧から下ろす。所有者を移す手順はヘルプにないので、異動の前に後任を編集者に加えておく

社内のAIボットを作ってから共有、改善、廃止まで回す全体の流れは、社内AIボットを共通資産にする。作成・共有・改善のサイクルにまとめています。

共有したノートブックの使われ方は、全社で並べると判断しやすくなります

ノートブックが10、20と増えてくると、1つずつアナリティクスを開いて書き写す作業は続きません。

私たちの組織のAIポータル「AI Portalize」では、Gemini NotebookをAIツールとして登録すると、名前・説明・タグで社内から検索できます。
ツールごとに、利用回数と使っている人も見えます。

いま共有しているノートブックを、一覧に書き出すところから始めます

共有の画面で相手を追加する操作は、すぐに終わります。
社内で使われ続けるようにするには、共有したあとに一覧に載せ、使われ方を見て、使い終わったら片づけることが要ります。
手始めに、いま共有しているノートブックを一覧に書き出します。
持ち主と共有の範囲が1行ずつ埋まれば、片づける順番も見えてきます。

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執筆:寺田昇平

AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事

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