組織のAI活用をAIポータルと伴走支援で加速

プロンプトの保存方法。ChatGPT・Gemini・Copilot・Claudeの機能とチームでの残し方

プロンプトの保存方法。ChatGPT・Gemini・Copilot・Claudeの機能とチームでの残し方

執筆:寺田昇平

AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事

仕組みとコンサルティング伴走支援の両面で、組織のAI活用の加速を支援。

AIを毎日使っていると、「前に書いたあのプロンプト、どこに置いたっけ?」とチャットの履歴をさかのぼる場面が出てきます。
プロンプトの保存はどのAIにも標準の機能がありますが、置き場所の名前も、誰に見えるかも、AIごとにばらばらです。

今回は、ChatGPT・Gemini・Microsoft 365 Copilot・Claudeの公式ヘルプを2026年10月23日に開いて確かめました。
その範囲で、それぞれの保存先と見える範囲、GPTsを新しい保存先にしない理由、チームで使える形に移す手順をまとめます。

プロンプトの保存先を、AIの中と、AIの外の表に分けた図。AIの中の保存先は、ChatGPTとClaudeはプロジェクト、GeminiはGemとスキル、Copilotはプロンプト ギャラリーで、GPTsやGemのように保存先そのものが移ることがある。AIの外の表には、何度も使うプロンプトの本文を1行に1つ写し、用途や直した人と日付も並べておくと、AIの側で仕様が変わっても表から作り直せる

社内のAIボットやプロンプトを作って直していく全体像は、社内AIボットを共通資産にする。作成・共有・改善のサイクルで扱っています。

プロンプトの保存先と見える範囲は、AIごとにこの表のとおりです

保存しておけば、同じ指示を毎回書き直さずに済み、うまくいった指示を周りの人もそのまま試せます。
まず、4つのAIの標準機能で、どこに保存でき、誰に見えるかを並べておきます(2026年10月23日時点の各社のヘルプによる)。

AI

保存できる場所

誰に見えるか

チームへの共有

ChatGPT

カスタム指示(全チャットに適用)、プロジェクト(指示とファイル)

カスタム指示は自分だけ。プロジェクトは招待した人

プロジェクトを共有(チャットアクセス/編集アクセス)

Gemini

Gem(提供終了の予定)、スキル

Gem は共有した相手

Gem を共有(閲覧者/編集者)。スキルの共有は予定の段階

Microsoft 365 Copilot

プロンプト ギャラリー

保存したものは自分だけ

Teams のチームに共有、リンクをコピー

Claude

プロジェクト(指示とナレッジ)

共有した相手

Team・Enterprise のプランで共有(閲覧/編集)

どれを使うかは、何を残したいかで変わります。
「回答は箇条書きで」「社内向けの文書は敬体で」のように、どの会話にも効かせたい前提なら、ChatGPTのカスタム指示のような全体の設定が向いています。
議事録の要約や問い合わせへの返信の下書きのように、決まった作業のたびに呼び出す型なら、プロジェクトやGemに入れておきます。

もうひとつ、プロンプトより、うまくいった回答そのものを後で読み返したい場面もあります。
ChatGPTはプロジェクトの中の回答をプロジェクトの資料として残せて、Geminiは回答をGoogleドキュメントに書き出せます。
どちらも、このあとの各AIの節で手順を書きます。

「プロンプトを保存したい」というときに、何を残したいかで向く置き場所が変わることを示した図。どの会話にも効かせたい前提は、ChatGPTのカスタム指示のような全体の設定に置く。決まった作業のたびに呼び出す型は、プロジェクトやGemに入れる。うまくいった回答そのものは、ChatGPTならプロジェクトの資料に加え、Geminiならドキュメントに書き出す

ChatGPTはプロジェクトとカスタム指示に保存し、GPTsは保存先にしません

ChatGPTの保存先は、カスタム指示とプロジェクトの2つが基本です。
OpenAIのヘルプ(2026年10月23日に確認)をもとに、2つの違いと共有リンクの扱い、GPTsの終了予定を見ていきます。

カスタム指示は、すべてのチャットに効かせたい指示を1か所に書いておく機能で、英語版ヘルプでは Settings → Personalization から開くと案内されています。
保存できる長さは、FreeとGoが1,500字まで、Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduが5,000字までです。
作業ごとの型ではなく、毎回守ってほしい前提を置く場所と考えると使い分けやすくなります。

作業ごとの型は、プロジェクトに保存します。
プロジェクトは、関係するチャットとファイルと指示をまとめる機能です。
設定に書いた指示は、そのプロジェクトの中だけに適用されます。
例えば「週次の報告書」というプロジェクトに書式の指示と前回の報告書を入れておけば、毎週そこで新しいチャットを始めるだけで済みます。

回答を残したいときも、プロジェクトが使えます。
プロジェクトの中のチャットで、回答のメニューから「Add to project sources」を選びます。
これで、その回答がプロジェクトの資料になります(表記は英語版ヘルプのもの)。

プロジェクトは人と共有でき、相手には「チャットアクセス」か「編集アクセス」の権限を付けます。
編集アクセスがあると、指示の更新やファイルの追加・削除までできます。
一方で、会話の共有リンクは保存先には向きません。
個人アカウントで作ったリンクは、リンクを知っている人なら誰でも開け、中身は作った時点のまま止まります。

プロンプトの保存先として、カスタムGPT(GPTs)を勧めるページはいまも多くあります。
ただ、OpenAIのヘルプ「Custom GPT retirement and migration FAQ」では、カスタムGPTはすべてのプランで2026年12月11日に終了する予定です。
延期が認められたEnterpriseのワークスペースに限って、終了は2027年2月11日です。
Enterpriseで新しいGPTを作れるのは、2026年10月26日まで(予定)とされています。

いまあるGPTsは、移行の機能で「プラグイン」に移せます。
ただし共有の設定は引き継がれず、移したプラグインは非公開の状態から始まります。
チームで使っていたなら、共有をやり直します。
これから新しく作る保存先にはせず、いまあるGPTsの指示も、移す前に本文を書き写しておくと安心です。

OpenAIのヘルプにあるカスタムGPT(GPTs)の終了の予定を時系列で示した図。Enterpriseで新しいGPTを作れるのは2026年10月26日まで、すべてのプランで2026年12月11日に提供が終わり、延期が認められたEnterpriseのワークスペースに限って終了は2027年2月11日になる。いまあるGPTsはプラグインに移せるが、共有の設定は引き継がれず、非公開の状態から始まる

Geminiは、Gemとスキルに保存し、回答はドキュメントに書き出します

Geminiは、会社のGoogle Workspaceのアカウントか個人のアカウントかで、いま使える保存先が少し違います。
Googleのヘルプ(2026年10月23日に確認)をもとに、いまの保存先と、これから変わるところを整理します。

会社のアカウントで、いまチームに配れる保存先はGemです。
Gemは、カスタム指示とファイルをまとめて保存しておき、決まった作業に何度でも使える機能です。
gemini.google.comで「サイドバーを開く」から「Gem」と進んだ一覧で、対象のGemの横の「共有」を押し、「閲覧者」か「編集者」の権限を付けます。
閲覧者はGemを使えるうえに、カスタム指示とアップロードしたファイルも見られます。

ただ、Gemは提供を終える予定で、終了に合わせて自動で「スキル」に作り直されます。
終わる時期は、Workspaceの企業向けのアカウントが2027年3月、教育機関が2027年6月、個人のGoogleアカウントが2026年11月です。
その前の2026年11月17日には、GemがGeminiアプリの「設定」の中に移るとWorkspaceの管理者向けヘルプにあるので、そのあとは一覧の場所が変わります。

スキルは、繰り返し使うプロンプトを保存しておき、どのチャットにもすぐ足せる再利用のカスタム指示です。
作るときは、設定の「スキル」から「手動で作成」を選び、名前・説明・指示を入れます。
使うときはチャットで「/」に続けてスキル名を入れ(ヘルプでは近く「@」に変わる予定)、関係するプロンプトにはGeminiが自動で当てることもあります。

会社のアカウントで「スキル」が出てくるかは、案内によって書き方が違います。
Google Workspace Updatesでは、Geminiアプリのスキルは2026年10月13日から順に提供され11月中旬に行き渡る見込みですが、Geminiアプリのヘルプでは仕事用のアカウントは「まもなく」という書き方です。
スキルを人と共有する機能も「今後数週間」のうちに提供される予定で、確かめた時点ではまだ使えません。

チームで同じプロンプトを使うなら、当面はGemの共有を続けます。
そのうえで、指示の本文を別の表にも残しておくと移りやすくなります。
Gemの終了とスキルへの移行で決めておくことは、GeminiのGemは2027年3月に終了。スキルへの移行で企業が今から決めておくことにまとめています。

うまくいった回答は、Googleドキュメントに書き出して残せます。
回答の下の「共有とエクスポート」から「Google ドキュメントにエクスポート」を選びます。
すると、ドライブに新しいドキュメントができます。

チャットの公開リンクも作れますが、作った時点の内容で固定されます。
リンクを知っている人なら誰でも読めるので、社内の保存先には向きません。

Copilotは、プロンプト ギャラリーに保存してチームに共有できます

Microsoft 365 Copilotでは、保存したプロンプトはプロンプト ギャラリーに入ります。
Microsoftのサポートページ(2026年10月23日に確認)では、保存も共有もこのギャラリーが起点になっています。

保存するときは、うまく動いたプロンプトにカーソルを合わせ、ブックマークのアイコンから「プロンプトの保存」を選びます。
保存したプロンプトは、Copilot プロンプト ギャラリーの「プロンプト」タブに入ります。
後で見分けやすいように、タイトルも変えられます。
ここに保存したものは、自分だけに見える一覧です。

チームで使うときは、保存したプロンプトをTeamsのチームに共有します。
Microsoft のサポートページ「チームとプロンプトを共有する」では、保存したプロンプトの「プロンプトを共有」から「チームに共有」を選びます。
共有されたプロンプトは、チームのメンバーが「チーム プロンプト」のタブから開けます。
ほかに、実行したプロンプトのリンクをコピーして、Teamsのチャットなどに貼って渡す方法もあります。

部署や案件のチームがすでにTeamsにあるなら、新しく共有の範囲を作らずに、そのチームの単位でプロンプトをそろえられます。

Microsoft 365 Copilotのプロンプト ギャラリーで、保存と共有が別の操作であることを示した図。ブックマークのアイコンから「プロンプトの保存」を選ぶと、「プロンプト」タブに入り、自分だけに見える。「プロンプトを共有」から「チームに共有」を選ぶと、Teamsのチームのメンバーが「チーム プロンプト」タブから開けるようになり、部署や案件のチームの単位でプロンプトをそろえられる。実行したプロンプトのリンクをコピーして渡す方法もある

Claudeは、プロジェクトに指示と資料をまとめて保存します

Claudeでプロンプトを保存する場所は、プロジェクトです。
Anthropicのヘルプ(2026年10月23日に確認)をもとに、何を入れられて、誰と共有できるのかを見ておきます。

プロジェクトは、チャットの履歴と資料をまとめて持てる作業場所です。
資料を入れる「ナレッジ」と、回答の向きを決める「指示」を設定できます。
口調や役割をプロジェクトの指示に書いておけば、そのプロジェクトの中のチャットにはいつも効かせられます。
プロジェクトは無料のプランでも使えますが、無料のプランで作れるのは5つまでです。

共有ができるのは、TeamとEnterpriseのプランです。
プロジェクトを開き、プロジェクト名の右にある「Share project」(英語版ヘルプの表記)から相手を加えます。

権限は、中身を見てチャットができる「閲覧」と、指示やナレッジを変えてメンバーも管理できる「編集」の2段階です。
1人ずつのメールアドレスのほか、組織全体に共有することもできます。
部署で使うプロジェクトの権限の決め方は、ClaudeのProjectsを組織で使う。前提の共有と権限の設計で詳しく書いています。

個人の保存は、チームで残す形に移して初めて使い回せます

ここまでの保存先は、どれも1つのAIの中に閉じています。
自分のための保存としては、これで十分です。
ただ、チームで長く使うには、AIの外にもう1か所、本文の写しを残しておく場所が要ります。

なぜAIの中だけでは足りないのでしょうか?
いちばん大きいのは、保存先そのものが変わっていくからです。
GPTsは移したあとに共有をやり直す必要があり、Gemもスキルへの移行が決まっていて、スキルの共有はまだ予定の段階です。
会社でChatGPTとGeminiの両方を使っていれば、同じ作業のプロンプトが2か所に分かれることもあります。

移すときは、選ぶ、写す、抜く、の順に進めます。

まず、自分の保存先から、何度も使っているプロンプトだけを選びます。
一度しか使っていないものまで移すと、表が長くなって目当てのものが探せなくなります。

次に、スプレッドシートやNotionのような表に、1行に1つのプロンプトを写します。
列は、名前、何に使うか、プロンプトの本文、入力の例、使っているAIと保存先、最後に直した人と日付があれば足ります。
列の決め方や、増えてきたときの整理は、プロンプト管理の方法。社内AIボットを引き継げる管理シートの6列で詳しく扱っています。

最後に、本文から社内の固有の情報を抜きます。
顧客名や個人名、金額が入ったままのプロンプトは、そのままでは人に渡せません。
「{顧客名}」「{日付}」のような差し込み欄に置き換えておけば、ほかの人も自分の材料を入れて使えます。

個人で保存したプロンプトをチームの表に移す手順を示した図。まず自分の保存先から何度も使っているプロンプトだけを選び、次に表に1行に1つずつ、名前・用途・本文・入力の例・保存先・直した人と日付を写し、最後に顧客名や個人名、金額を「{顧客名}」のような差し込み欄に置き換える。会話の共有リンクは表に貼らず、本文を写す

機密の面では、共有リンクの扱いに気をつけます。
個人アカウントで作ったChatGPTの共有リンクや、Geminiの公開リンクは、リンクを知っている人なら誰でも開けます。
会話のリンクを表に貼って保存の代わりにすると、リンクが社外に渡ったときに中身ごと見えてしまいます。
表には本文を写し、リンクは貼らないほうが安全です。

表ができたら、チームが実際に使う場所にも置きます。
Copilotならチームへの共有、ChatGPTとClaudeならプロジェクトの共有、GeminiならGemの共有が、いま使える置き場所です。
表は写しと履歴を持つ場所、AIの中は使う場所と分けておくと、AIの側で仕様が変わっても表から作り直せます。

プロンプトの置き場所がAIごとに分かれると何が起きるかは、プロンプトが社内で共有されない理由の1つ目に挙げています。

社内で書いたプロンプトを、全社で探せる場所に置けます

チームの表が回り始めると、次は「ほかの部署はどんなプロンプトを使っているのか」を見たくなります。
ただ、部署ごとに表を作ると、今度はどの表を見ればよいのかが分からなくなります。

私たちの組織のAIポータル「AI Portalize」では、プロンプトを「ナレッジ」という社内向けの記事の機能で、誰でも書いて全社に出せます。
読んだ人は、いいねやコメント、お気に入りで反応できます。
GemやGemini Notebookのような社内のAIツールも登録すると、名前や説明、タグで探せます。

表に写す最初の1本は、何度も書き直したプロンプトです

もちろん、各AIの保存機能はどれも便利ですが、GPTsやGemのように保存先そのものが移ることもあります。
AIの中の保存だけに頼らず、本文の写しを手元の表にも持っておくほうが長く使えます。

今週使ったプロンプトの中から、いちばん何度も書き直したものを1つ選び、差し込み欄に直して表に写してみてください。
それがチームで使い回せるプロンプトの1本目になります。

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執筆:寺田昇平

AI Portalize株式会社 代表取締役/AI Digital Community 代表理事

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